◆時をかけるさちこ◆

学年:中学校1年生
教科:社会


1. 単元設定の理由

 時差の学習は、世界地理の学習を始めたばかりの生徒にとって理解の難しい内容である。時には、地球が球状で自転しているという自然科学的な角度からとらえなければならない。そこで、実際にイメージしてみるには、コンピュータによるシュミレーションが理解への手立てになるのではないかと考える。
 授業での指導では、学習理解の早さや計算のスピードにかなり個人差があり、個別指導する場面が多い。コンピュータによって、個々のペースにあわせて学習を進めたり、つまずきにあわせた指導をすることは、望ましい学習支援ではないだろうか。
 また、社会科の学習では、数字だけで答える学習場面はほとんどないが、時差の計算では、数字の入力によって生徒の理解度を確認できる。キーボードの操作が簡単なので、コンピュータに慣れない生徒でも、戸惑いなく学習することができると思われる。
 国際化が進んでいる今日、時差の学習は他国を知る際の不可欠のものであり、コンピューターによる学習は、情報化社会においては必須のものである。それら両者を結びつけて、社会科の目標の一つである「広い視野に立って物事を考える力」の育成を願って、本単元を設定した。

2. 保障される学習の成果

 時差の学習には、経度の約束(東経・西経)から日付変更線の理解まで多くの知識が必要になる。したがって、ここでは

1. 東経上の二地点の時差の計算
2. 東経上と西経上との二地点の時差の計算

にしぼり、豊野と生徒になじみの深い外国の都市との時差の計算ができるようになることと社会科学習で重要な日本とは違う外国の存在に気づかせようと試みたわけである。
 言い換えれば、時差を知り、外国の都市の時刻を求めることによって、生活時間帯の違いをイメージできればよいと考える。

3. 内容の概略

4. 時差速見表について