2. 教材観


 卒業という人生の一つの節目を迎えようとする3年生にとって、中学校生活3年間の自分の歩みを振り返り、あるいは今後の生き方への展望を試みることは意義深いことである。
 本校では、毎年卒業期に卒業文集を作っている。しかし、一人分の書くスペースが短く限られているせいもあって、「心に残る」文集というものになっていないことが反省されている。
 そこで、限られたスペースでありながら、中学校3年間の生活や思い出その頃持っていた夢などが、後々になっても生き生き思い出せるような工夫はないかと考え、中学校生活の思い出を短歌で綴ってみることにした。最近は、俵万智などの作品の刺激があり、中学生にも短歌の世界がなじみ易いものになった。また彼女の表現スタイル、内容は現代の中学生の生活感覚にぴったりである。
 又受験勉強で積もったいらいらや、胸の中の思いを短歌に表現することによってストレスの解消になれば幸いである。
 本単元は本校使用の教科書にはない単元であるが、以上のような理由からあえて設定した。


(1)コンピュータ導入の必要性
(2)生徒の実態(140人にアンケート)

●小学校のとき卒業文集を作ったことがある生徒。
140人全員

●卒業文集を読み帰したことがあるか。
【ある】35人   【ない】105人

●卒業文集には何を書きたいか。
・好きなこと ・グループノートみたいなこと ・みんなの夢
・書きたくない ・中学校時代の思い出

●何か書いてみたくなる時ってどんなとき。
【男子】 ・あんまりない。
・ものすごくうれしいときやぜひ言いたいことがあるとき
【女子】 ・すぐ知らせたいとき
・気持ちをどうしてもわかって欲しいとき

●俵万智の作品を読んでの感想 ●教科書の短歌と俵万智の短歌とどちらが分かりやすいですか。
【教科書】5人   【俵万智】135人

●俵万智みたいな短歌なら作れそうだなと思う人
【男子】50人   【女子】70人