4. 研究の内容と方法
1. 主内容と教材との関連・具体目標・指導計画
2. 「生命の誕生」の指導計画
(1)主題 「生命の誕生」
(2)指導目標
受精によって神秘的に生命が誕生し、その生命が受け継がれていくことを理解させ、自他の生命を尊重していこうとする心情を育てる。
(3)目標行動
受精のしくみが説明でき、自他の生命を大切にしていこうとする気持ちが述べられる。
(4)下位目標行動
理科の「めだかの飼育」の学習から、めだかは卵から誕生することを知っている。
めだかやさけは、精子と卵子が結合して生命が誕生することを説明できる。
人間も精子と卵子が結合して、生命が誕生することを説明できる。
めだかやさけは、水中で卵子の上に精子をふりかけて、受精することを説明できる。
陸に住む動物は、水中生活の動物のような受精の方法では卵が乾燥してしまうので、無駄なく受精するために、オスのペニスをメスのちつの中に入れて、直接精子を卵子に送り込む方法に変わってきたことが説明できる。
卵子は、お母さんの卵巣の中でつくられることが説明できる。
卵子の大きさは、0.2mmぐらいであることが説明できる。
卵子は、まるい形をしていることが説明できる。
卵子は、1ヶ月に1個ずつ子宮に送り出されることが説明できる。
卵子は、卵管で精子がくるのを待っていることが説明できる。
精子は、お父さんの精巣でつくられることが説明できる。
精子は、精液の中に含まれていることが説明できる。
精子の大きさは、0.06mmぐらいであることが説明できる。
精子は、おたまじゃくしの様な形をしていることが説明できる。
精子は、しっぽを活発に動かして運動することが説明できる。
精子が運動する速度は、1分間に約2〜3mmであることが説明できる。
お父さんのペニスから、1回の射精で出される精液の量は2〜6ccであり、その精液の中には、平均2億〜4億の精子が含まれていることが説明できる。
ちつ内に射精された精子は、卵管の入口に到達するまでに70分ぐらいかかることが推論できる。
ちつ内に射精された精子は、卵巣から排卵された卵子に近づいていき、1個の精子が卵子の中にはいると、卵子に膜ができることが説明できる。
生命は、たった1個の精子とたった1個の卵子から誕生することが説明できる。
お父さんの精子やお母さんの卵子の中には、顔や体の形、性格、体質など伝えるもの(遺伝子)が、ぎっしり入っていることを説明できる。
受精した卵子は、子宮に入って成長し、赤ちゃんになって生まれることが説明できる。
赤ちゃんは、赤ちゃんを包む膜(羊膜)の中にある羊水という液の中に浮かんでいて、約280日間かかって成長することが説明できる。
赤ちゃんとお母さんは、へその緒でつながれていて、へその緒を通して、お母さんの血液の中に含まれている栄養や酸素をもらい、排せつ物をお母さんに送り込んでいることが説明できる。
十分に成長した赤ちゃんは、ちつを通って生まれることが説明できる。
赤ちゃんが十分に成長し、生まれる用意ができると、お母さんのおなかが痛くなり生み出す力が出てきて、6時間〜15時間かかって生まれてくることが説明できる。
おかあさんは、赤ちゃんを生むために痛いのをがまんして、いっしょうけんめい頑張ったことが推論できる。
妊娠と分娩は、健康な女性には自然なことであり、体に注意し運動などに心がければ、危険でも恐ろしいものでもないことを説明できる。
人間は他の動物と違い、男性と女性がお互いに相手を好ましい人と判断し、愛し合い家庭をつくり、子どもをつくることが説明できる。
赤ちゃんを生んで育てる過程には苦しいことも多いが、子どもの成長は親にとって生きがいであることが推論できる。
受精から出産までのどの段階が抜けても、現在の自分が生まれてこなかったことが説明できる。
両親の愛や、まわりの人々の期待と喜びの中で生まれたのは自分だけでなく、今隣にいる友達がみんな大切な生命を受け継ぎ、まわりの人たちから愛され、大切にされていることを知り、自他の生命を大切にしていこうという気持ちが述べられる。
(5)
下位目標行動の関連図
(6)
学習コースの系列表:CAI用教授・学習活動の系列表
3. コースウェア作成上の工夫
(1)
図や絵を用いて、正しい性知識を与える工夫
(2)
身近な動物と人間との比較・類推により、具体的に理解させる工夫
(3)
登場人物や望ましい人間関係を取り入れて、心情に訴える工夫
(4)
自己の発達状況を入力させ、自己認識を深める工夫