5. 授業後の感想


 「みやちゃんの時間旅行」が始まって数分後には、コンピュータの前の児童から、いろいろなつぶやきが聞こえてきた。問題を読み上げる声、次々に切り替わる画面への驚きの声、「へえ、そうなのか。」という納得の声。
 登場人物のみやちゃんが、60年前にタイムスリップして、いろいろと体験をする。児童は、着るもの、食べるもの、住居について、画面から様々なことを学んでいく。昔の人は、麦を食べていた、という説明で、画面に米と麦の混ざったかまがあらわれる。「麦かあ。食べたことないなあ。」「昔の人ってこんな物食べていたんだねえ。」と、目を見開いていた。
 また、米をたくために、火をおこすが、そのためには、火ふき竹を使うという場面をみて、実物の置いてあるコーナーや、スチルビデオコーナーへと席を立ち、とんでいく児童もいる。実際に、長火ばちや、ランプ、まきなど子どもたちが普段見たことないものが並び、宝物に触れるように丁寧にそっと扱う児童の姿が印象的だった。
 授業終了後も、スチルビデオや実物コーナーの前からなかなか離れず、「おもしろかった。」「本当に昔ってあんなふうだったのかな。」「本当にタイム電話があったら行ってみたい。」と口ぐちに児童は、友達や先生にその楽しさを伝えていた。「続きはどうなのかな?」「学校は、どんなようすなのかな?」と興味・関心を次々とつなげるつぶやきも多かった。
 「また、やりたいね。」この言葉は私たちが、コンピュータを使って授業を行って、一番多く聞いた。児童の気持ちがよくあらわれたことばである。