◆わりざん◆

学年:小学校3年生
教科:算数

作成:つくば市立竹園東小学校


《テーマ》
 計算技能を高めるCAI算数学習プログラムの設計と開発 3年「わり算」ドリルコースの作成を通して

1. テーマ設定の理由

 計算技能は算数を学習する上で欠くことのできない大切なものである。このことは、新学習指導要領の算数科の指導のねらいに、「基本的な概念及び原理・法則の理解と基礎的な技能の習熟を図るとともに・・・。」とあることからもわかる。
 その「数と計算」の領域における乗除の計算の教材を見てみると、第2学年で乗法九九を学習し、第3学年より、乗法・除法の基礎的計算が導入されている。第4学年では整数の乗法・除法から小数の乗法・除法へと発展する。さらに、高学年では分数の乗法・除法 へと進む。4年生の児童の実態をみると、基礎となる3年「わり算」の計算及び原理の理解が不十分であるために、4年で学習するわり算、さらに小数の計算が正確にできなかったりする児童がでてきている。ここでのつまずきを抱えたまま高学年に進級してしまうと 、個人差はますます大きなものとなり、分数の計算だけでなく、他の領域の学習におけるつまずきの原因となることも考えられる。そこで、乗法の基礎を学ぶ第3学年から、計算領域での基礎的基本的内容の指導を徹底し、乗法・除法の計算技能の習熟を図ることが重要と考えた。
 この計算技能を高めるための有効な方法の一つとして反復練習があげられる。理解して得たことを、繰り返し反復練習させ、ただ「わかった」ではなく、「できる」ようにすることが大切である。この反復練習、つまり、ドリルの重要性・有効性はこれまでの多くの研究からも裏付けられている。
 ドリルには、一般的に、ペーパーなどによる方法が用いられることが多い。しかし、これだけでは、正誤の判定と得点を求めることにとどまってしまったり、一人一人のつまずきの原因をとらえた適切な指導を十分に行えずに進んでしまったりすることも少なくない のではなかろうか。このような問題点を解決するために、本校では、瞬時に診断・評価ができ、それにより、個に応じた深化・補充学習を実現するCAIドリルコースの開発を進めてきた。除法についてもすでに、4年「整数のわり算」ドリルコースを作成し、計算技能を高めるのに効果があった。反面、その学習結果からは、4年生の除法におけるつまずきの原因の多くは、3年生でのつまずきによるということが分った。そこで、3年生での乗法・除法の計算技能の裏付けとなる、わり算の概念や計算の原理、筆算のアルゴリズム などを理解させ、計算技能を高めるCAIコースを作成することが必要であった。
 このことから、算数科研究部では、これまで培ってきたコース作成の技術を生かし、より効果の高い3年「わり算」のドリルコースの開発をめざし、研究を進めることにした。

2. 研究の内容

3. フローチャート

4. 教師の役割

5. おわりに

◆  参考文献

1. CAIコースウェア作成ハンドブック  相模原市教育研究所
2. 子供が生きる授業 算数3年 上原哲夫 編者 小学館
3. 個に応じる算数指導 古藤 怜・能田 伸彦 編者 明治図書
4. つまずきを生かす指導 片桐 重男 編者 明治図書
5. 未来の教室 中山 和彦・東原 義訓 筑波出版会
6. コンピュータ支援の
教育システムCAI
中山 和彦・東原 義訓・木村 捨男  東京書籍